日本の企業(特にブラック)では「やりがい」を重視する傾向が未だにあります
この言葉は聞き飽きている人もいるでしょう
「やりがい」そのものは良い考え方というか素晴らしいものである事は間違いありませんが、これを悪用し低賃金で働かせるブラック企業もいるわけですね
そもそも「やりがい」を勘違いしている人が多いのが問題と思うのです
「やりがい」の名の下に搾取する場合
今から6年前、居酒屋の店長をしている人と話す機会がありました
その人はいわゆる「雇われ店長」でした
彼は店長という肩書きと店を自分で回していることに「やりがい」を感じていました
ほとんど休みは無く週6~週7で働いており、15時~4時過ぎまで働いていて店の営業時間をざっと超えていました
それで給料は手取りで約25万くらい
私はサビ残問題について聞きました、すると
「やりがいがあったら普通だしそもそも店長だから残業代出ないよ、何言ってるの?」と返されました
彼は自分の立場が「管理監督者」に該当するかどうかについて疑いを持っていないわけです
もし「管理監督者」とならないなら時間外手当を貰う権利があるわけで、月の給料もかなり変わってきます
本来は企業側が彼に適切な給与と待遇を与えるべきなのに、本人が「やりがい」を感じているからといってサビ残をさせる悪質な例ですね
いくら本人が「やりがいあるから残業代いらない」って言っても払わなければいけませんし、この考えが間違いであると教育すべきなのです
そういえば某企業は「やりがい」の名の下に酷い労働環境で働かせるという問題もありましたね
肝心な事は気にせず「やりがい」で納得してしまっている
なんか違和感を覚えるのは私だけでしょうか?
「やりがい」=「お金」は正しい
基本的に「やりがい」は自分で感じて作り出すものです
だから会社や他人が「やりがい」を押し付けているのであれば本末転倒ですし、そもそも「やりがい」を感じる要素が「お金」であっても良いわけです
しかし何故か日本は「お金」=「やりがい」にすると良くない空気があります
例えば就職の面接の時に志望動機を聞かれた時、
「御社の仕事に興味があり、給与も高いからです!」
なんて言ったら悪印象になりかねません
なぜでしょう?
よく考えたら自然な話ですし、仕事を選ぶ時の重要項目です
給与が魅力である事を面接で言うのは悪なのでしょうか?
ケースバイケースでOKな会社もあるでしょうが、だいたいはあまり良い印象を持ちません
企業側も「うちの給与の高さは魅力だ」と胸を張っていればいいのですけどね
ネットを見ていると「やりがいがあれば低い給与でいい!」とか「やりがいあればサビ残OK」的な発言があります
確かに本人がいいならそれでいいでしょうが、その考えの人間が増えれば迷惑被る人も増えるので問題なのですよ
ここで例え話を・・・
自分の会社に社畜が居るとします
あなたは定時までに仕事を終わらせるタイプですが、社畜は毎日サビ残しています
これが1対1ならまだしも1対3で社畜側が多い場合、あなたは周りからどう思われるでしょうか?「なんであの人は定時で帰るの?みんな残っているのに」って思われる可能性があります
結果として定時までに仕事を終わらせている人は迷惑を被るわけです
真面目に早く仕事を終わらせる人が割に合わない扱いを受けてしまう
これ異常でしょ?
そもそもサビ残をやめろと言いたいですね、なんで残業代貰わないの?
ってことで、「給与が高い」=「やりがい」という式は認められるべきではないかと
やりがいは個人個人で違います!
まとめ「やりがいは自分が決めることである」
やたら「やりがい」を重要視しちゃう日本企業
他人が求める「やりがい」なんか持って何が良いのでしょうか?
我々は他人の為に働いているのでしょうか?
企業側が「やりがい搾取」をしたい為の方便ですよ
私が思うに「やりがい」について勘違いした人がこれだけ多い理由は、転職について良い印象が無く「1つの会社で長く働くことは良い!」という考えが根付いているからであると
確かに1つの会社で頑張る事は素晴らしいし、その会社において重要な立場になるでしょう
だからといって転職することを良くないとイメージつけるってどうなの?って思います
「やりがい」を求めた結果、転職という答えになることだってあるわけです
精神論や根性論が好きな人も他人に対して「やりがい」を求めたり押し付けたりする傾向があります
基本的に周りの人間に押し付けるのは問題があります
世の中には精神論や根性論が嫌いな人もいるわけで、そういう人に「やりがい」を熱く語ってもウザイだけなので止めましょう
やりがいは個人で好きに決めるべき