「美少女戦士セーラームーン」といえばザ・少女マンガ・アニメである
ちょうど私の世代のアニメなのだが、当時は「女の子が見るアニメで、男の子が見るのはあり得ない」と言われていました
男の子はドラゴンボール
女の子はセータームーン
このように分かれていたのです
そんなセーラームーンですが、私としては男性目線で見ていても非常に面白い作品であると思うのです
今回はセーラームーンの魅力を伝えましょう
まず初期とSまで観ろ!
この作品の魅力をすぐ理解するには初期から観るべきである
とにかく設定がぶっ飛んでいる
主人公のうさぎが中1、後の恋人になる衛が大学生
・・・!?
年の差的にアウトだろ
しかも衛はアルファロメオを愛車にしており、バイクも所有しているし高そうなマンションにも住んでいる(1人暮らしである)
普通に考えてセレブなのだ
太古の王女と王子の転生した2人が現代でまた出会い敵と戦い仲を深めるという流れではあるが、今の法律・条令に引っかかりそうな年齢設定である
何故初期から観ることを勧めるかというと、敵キャラ達の人間性がリアルだからである
容赦なく仲間を見捨てたり、利己主義に走ったり
人間の汚い部分が表現されている
グロい描写は無いのに引いてしまうような話がチラホラある
少年アニメには見受けられないタイプである
やたら長い変身シーン
セーラー戦士は全員で5人なので、変身シーンでは基本的に短く編集されている
それでも長い
いちいち台詞を言ってエフェクトかかった映像が流れ、BGMと共に変身していく
長い変身シーンのパイオニアである
1度だけ5人分の変身シーンがほとんどカットされずに放送されたことがある
数分に及ぶ変身シーンで、トイレに行って戻ってきてもまだ終わっていなかったくらい長かった
完全に尺稼ぎに利用されている
以降の少女アニメでの変身シーンも有効な尺稼ぎとして使われたに違いない
敵キャラの魅力
初期の敵キャラは妖怪そのものであり怪物ばかりでしたが、Rから美形な敵キャラが増え、過去設定が追加されるようになりました
敵キャラ同士の人間関係がとにかくカオス
足の引っ張り合いはもちろんのこと、ピンチの際には助けるのではなく見捨てるし、味方をかませ犬に利用したり囮に使ったりと
現実世界にいたら非常に冷酷で残忍な連中である
そして犠牲者が多い
しかしそんな非情な敵キャラも各自設定があり、元から性格がひん曲がったわけではない
この要素のせいでよりリアルに感じるのだ
味方キャラよりも敵キャラのほうに感情移入しやすいのがこのアニメの特徴である
無印、R、Sまではドロドロとした人間関係の描写が多かったが、SuperSから時代の流れに合わすように優しい表現に変化していった
同時にギャグ要素が増え、暗い雰囲気は薄くなっていったのだ
お気に入りの敵キャラ
プリンス・デマンド
Rに登場、ブラックムーンの長である男
銀髪でやや長めの髪型、美形でクールで強い
少女アニメにおいて100点満点の要素を持つ敵キャラである
単純なかっこよさで考えたらこいつがセーラームーンで最強である
当時の声優は塩沢兼人が演じており、声も魅力のひとつであった
ぶりぶりざえもん(クレヨンしんちゃん)、レイ(北斗の拳)なども塩沢さんが演じていたので知っている人は多いはずだ
見た目と声のマッチングもあって魅力多きキャラである
男らしさよりもナルシズムを極めたようなタイプなので苦手な人は多いかもしれない
土萠教授
Sに登場、デス・バスターズの幹部の男
声は神谷明が担当
登場回では顔に影がかかり黒くなっており、光る丸渕メガネと真っ赤な三日月型の口で描かれている
台詞もマッドサイエンティストそのもので、頭がアレな描写が多い
「ひぃぃいっひっひっひぃぃ」と笑いながらランニングマシーンで運動したり、常に毛利小五郎のような高笑いをしたりと頭がおかしいシーンが多い
スタッフの悪ノリなのか回が進むごとにギャグが酷くなっていく
狂人的な敵キャラではこいつがトップである
ユージアル
Sに登場、ウィッチーズ5の中では1番のベテランである
カオリナイトが倒れた後、教授の右腕として活躍
セーラー戦士に対して色んな発明品を駆使して戦い、優位に立ったこともあるほどの実力者
いつもライトバン(日産アベニールかと思われる)に乗り移動する
最後はセーラー戦士から逃げる際、後輩のミメットに車のブレーキを壊されており、カーブを曲がりきれずに転落し亡くなる
あれだけ強かったくせに転落事故程度で亡くなるとは思えないが物語の進行上、仕方ないのかもしれない
一つの部署のベテランで開発した機械も多く、パソコンを駆使し電話しながら片手でタイピングをしたりと「出来る女」な描写が多い
現実世界に居たら非常に優秀な科学者であることは間違いないだろう
役に立たないタキシード仮面
初期では頼もしい味方であったのにギャグ要員に落ちぶれてしまったタキシード仮面
毎回キザな台詞を言いながら登場するのが定番だったが、飽きると思ったのかギャグ要素を台詞に入れるようになっていった
それでも飽き足らず、登場の仕方そのものにギャグを入れるようになってしまい、もはや何の為に登場しにきたのか分からなくなったキャラである
空中ブランコで登場した回は皆が笑ったはずだ
ちゃんと戦えばそれなりに強いがパッとしないことが多く、かませ犬に成り下がってしまう
時代と共に冷遇されてゆき、セーラースターズでは最初と最後でしか登場しないという粗末な扱いとなった
衛の時はセレブな大学生でモテ要素がたっぷりなのに対して、タキシード仮面になるとギャグにしかならないかませ犬ナルシストである
そんな彼にもセーラー戦士同様、変身シーンがあるのだ
これまでの作品でたった一度だけしか放送されていない
よって知らない人が多いのである
赤いバラを掲げると一瞬のうちにタキシード姿になり、投げたシルクハットがブーメランのように戻ってきて頭のピトッってなって変身完了である
非常にダサい変身である
どこまでいってもネタにしかならない男、それがタキシード仮面だ
まとめ
初期のセーラームーンや原作を観るとエグい表現も多いしややグロい敵も登場するので、少女向けというよりも青年向けと言ったほうがいいかもしれないと思うのです
人間関係のドロドロさは昼ドラを上回るほど酷く、犠牲者もそれなりに出ますので子供時代のトラウマになった人もいるはずだ
大人になってから観ても楽しめる作品なのは間違いないのでこれを気に観てみてはいかがかな?