トモーヌのひとりごと

レゴや音楽、政治などを扱う雑記ブログ

東京医科大学の問題が深刻である5つの理由

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色んな団体の不祥事やパワハラ問題などなど、連日残念なニュースが多いですね

少し前から炎上レベルで話題になっている「東京医科大学の点数不正問題」ですが、色んな情報を見ていると深刻な問題であると感じました

さてどこが深刻なのかを書いていきましょう

女性差別である

単純に女性に対する差別問題としても扱われる話だ

本人の実力で選ぶのではなく「性別」というどうしようもない理由で点数に影響し「女性は一律減点」に合理的理由が不明な時点で差別と判断されるわけだ

仮に合理的理由があるのであれば事前に告知しなければいけないだろう

それすらせずに6万円受験料を取って女性にハンデを背負わせるのは差別に他ならない

人権侵害になる可能性もある問題なのだ

 

タレントの西川史子は

「当たり前ですこれは。全部がそうですよ」

こう発言して物議を醸した

続けて西川は理由についてこう述べている

  1. 女性ばかりになると眼科医と皮膚科医ばかりになる
  2. 外科医は少なく男手が必要
  3. 女性と男性の比率は考えなければいけない
  4. だから一律減点は仕方がない

この人は医師としての立場からモノを言っているんだろうが、少し論点がずれている

これらの原因は「女性である」ではなく社会構造の問題と医療業界の問題が原因である

それを女性に責任を押し付けているに過ぎない

仮にこの理由が正しくとしても、受験で周知無しの一律減点を正当化する理由にはなりません

 

そもそも外科医が少ない理由は知っているでしょう?西川さん

医療系に関係する人ならほとんど知っていますよ

外科医は割りに合わないってこと

他の専門医よりも激務になるし緊急手術があれば泊まりこみ

長時間労働で激務の癖に給料が・・・という現実

臨床研修制度で外科医のヤバさを知ってしまうので誰も行かない

通常の精神をもった人が選ぶわけないでしょ

外科医の労働環境の改善が先決なんですよ

「女性だから仕方ない」が根底にある

性別上、どうしようもないことはあります

しかし性別での差が不条理なものにしないように勤めるべきです

今回の問題は社会構造や医療業界、労働環境が原因なのに、女性に理由をつけて責任を押し付けているわけです

これを擁護する人の意見の中には

「ある程度仕方ない」

このような発言をします

これは実質女性冷遇を容認しているわけで、賢そうな言い方をしているだけで何も解決しません

イジメ問題に対して「どっちもどっち論」を振りかざす人と同じレベルです

 

長年、日本では「女の子はこうあるべき」「男の子はこうあるべき」という価値観を教育で植えつけていました

過去の教育の結果が今なのですよ

それらが正しいと誰が決めたのでしょう?

過去に作られた価値観に対しては懐疑的に考えるべきでしょう

浪人生に対する差別

女性一律減点が目立っていますが、実は浪人生も減点されています

4浪だと女性と同じ条件になるそうです

ヒヤリングによると

「年齢が高いと医師になった後、すぐ大学病院を辞めて独立してしまう」

「多浪だと伸びがない」

これが理由だそうです

日本は何故か現役世代優先というか「浪人=ダメ」という価値観を持っています

こうなると受験失敗者はダメなレッテルを貼られてしまいモチベーションも落ちてしまうのです

この価値観も無くすべきものでしょう

ここは海外を見習ってほしいかなと

 

採点の計算は全ての点数に0.8の係数をかけてから加点する方法だそうで、現役男性と女性と3浪以上の人はこのように点数を計算されてしまいます

現役男性(60点)

60×0.8+20=68点

女性(80点)

80×0.8+0=64点

あれ?こんなにハンデを背負わないといけないのか

無理ゲーやん

ダブルスタンダードな関西医科大学

これは擁護しようがない理由なのだ

www.bengo4.com

簡単にいうと国から「女性研究者のための補助」として3年間で補助金を8000万円受け取っていたわけよ

しかも説明に

「女性研究者が能力を最大限発揮できるとともに、出産、子育て又は介護と研究を両立するための環境整備を行う取組みを支援することを目的とした事業」

と紹介している

これでは女性に対する一律減点を正当化することは不可能に等しい

「だましとっているのか?」

こう疑われても仕方がない

所詮建前でしかないということなのか分からないが、やっていることは姑息である

さいごに「ブラック問題も関係している」

医師の労働環境が悪いのも深刻な問題である

これらの問題を解決せずにこんな問題を起こしていては話にならない

外科医の労働環境は早急に改善するように対策をすべきだし、女性だけでなく男性も働き易い環境を作っていくべきである

苦労がどうとかワケの分からない精神論が蔓延るブラック労働体質を淘汰すべきだ

 

人材を軽視する日本の労働環境では医師達も疲労困憊してしまうだろう