ダウンロード違法化の対象範囲が拡大するとかなんとかで話題になっていますね
これに限らず基本的にネット上の違法行為について、まだまだ議論が煮詰まっていないのが現実です
インターネットの社会を理解していない大半の政治家や官僚が法律を作るって時点で欠陥だらけの法案になる可能性が高い
心配だらけの『ダウンロード違法化拡大』について書いていきましょう
そもそも何でこうなった?
何で違法化拡大の話が出てきたのかというと、かつて大問題になった『漫画村』や違法なサイトから動画や音声のダウンロードが出来てしまう現状に対する法案なのです
ネット上にある著作物はダウンロードが容易な状態なので、「この画像可愛いー!」と自分のPCやスマホに保存する人は多いと思うのです
これは「複製」にあたる行為なのですが、そんな意識を持っている人は少ないと思います(私の主観です)
著作権を持つ作者からしたら「勝手に複製して利用されるのも困る」となってもおかしくありません
昔、CDの複製が問題になりましたからね
それらに対抗するために生まれたのが違法化の拡大なのでしょうが、如何せん勇み足なのか懸念される点が多く、弁護士を中心に批判を受けています
ではその懸念されるポイントをお伝えしましょう
どこまで対象になるのか
ネット上にある著作物であれば対象になる可能性があります
例えばどこかのサイトに掲載されているイラストや漫画、そして画像や写真はもちろんのこと、動画サイトに投稿されている音楽などなど、基本的に著作権フリーでなければ対象になってしまいます
※著作権フリーといっても「営利目的の複製はアウト」となっていたりするので。確認が重要なのは昔からです
違法化拡大によってこれらの著作物の「複製」が問題になると思われます
他にもニュースサイトの記事やブログのテキストをコピーして保存するのも該当すると思われます
ここまで来ると誰かが「それ複製やん」ってなればアウトになるかもしれませんね
何故なら違法にアップされたものを見分けることは非常に困難なのです
故に知らずに刑事罰を喰らう可能性があるんですよね
表現の萎縮に繋がる
既存の作品をパロディにしたり参考資料として私的利用のためのダウンロードであってもアウトになる可能性があるので、知らずにアウトになってしまうパターンが出てくるでしょう
改正案では「ダメだと分かっていながらダウンロードしたらアウト」といった内容だそうで「知らなかった」が通用するように思えますが、ぶっちゃけダウンロードした本人しか分からない領域の話なのでややこしい問題になるのは明白です
となると「あいつ著作権違反じゃね?」と通報する輩も出てくるかと思います
通報しないにしてもSNS上で炎上になったりするかもしれません
こうなってくるとネット上での表現が難しくなってきます
言いがかりや嫌がらせにどう対抗すればいいのか分からないのは不安を生み出しますからね
安易に法律で縛ってしまうとデメリットも大きいのです
罰する時のさじ加減
法律は「こんな事をしたら罪になりますよー」って決まりを定めているわけで、「お前は罪だ!」とジャッジするのは人間なのです
もし警察が著作権について無知であれば、何となくで逮捕されることもありえます
フリー素材だと思って使っていた著作物や、自分が意図せずにダウンロードしてしまった著作物などを「これは違法である」とどうやってジャッジするのでしょうか?
引用していたつもりがアウトになったしまったりするかもしれません
無論、正しくしていれば免れますが面倒なのは間違いありません
「どこから罪になるのか」が曖昧で難しい上に「お前は違法である」とジャッジする人間がどれだけいるのか不明であるところが問題なのかなと
まとめ
これは結構面倒な話になりそうです
法律を作る側が著作権に詳しいとは思えない政治家ばっかりですから、勇み足となって問題が発生するのがオチでしょう
それよりも偏った正義感を持ったユーザーが誤って誰かに「お前違法ダウンロードしたな」と言いがかりをつけて炎上させるような事象が発生すると私は危惧しています